溝口公認会計士事務所ブログ

京都在住、大阪を中心に活動している公認会計士です。会計監査、内部監査代行、内部統制の構築・改善業務、IPO支援業務、原価計算制度構築・改善業務、企業価値算定業務等のコンサルティング業務を中心に活動しています。また、グロービス経営大学院大学でアカウンティングとファイナンスの講師活動も行っています。日頃の業務の中で気づいたことをブログに書いていきます。【保有資格】公認会計士(CPA)、公認内部監査人(CIA)、証券アナリスト協会検定会員(CMA)、地方監査会計技能士(CIPFA)、(元)公認情報システム監査人

エフエム東京の粉飾決算で使われた「連結外し」の本当の目的とは!?

エフエム東京が8/21、2017年3月期~2019年3月期連結決算に関し、デジタル放送事業で生じた赤字を隠蔽する目的で、損失を抱えた子会社を連結決算から外す粉飾決算をしていたことが発覚、公表に至った。 記事はコチラ☟ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4…

ヤフーは実は親会社じゃなかった!?   【ASKULの例 その2】

前回に続いて、アスクル第2弾。 前回書いたように、アスクル対ヤフーの役員選任決議を巡った論争で、まず気になったのはアスクルの社外取締役≠独立役員、だったが、関連する情報を得る中で、もう1つ気になる点に出くわした。 【親子上場が問題なのか?】 7/…

社外取締役と独立役員の違いって何?    【ASKULの例 その1】

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47685930T20C19A7TJ1000/」 アスクルとヤフーが大変な事態になっているようだ。 アスクルの大株主であるヤフーが第2位の株主であるプラスと組んで、岩田代表取締役をはじめ3名の社外取締役の再任決議に否決を投じる見…

超特盛は『お得』なのか? 【吉野家の例】

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47146060Z00C19A7TJ2000/ (写真は7/10付日経朝刊から拝借) ちょっとした小ネタを(笑) 『吉野家ホールディングスが9日発表した2019年3~5月期の連結決算は、最終損益が10億円の黒字(前年同期は3億8800万円の赤字)だ…

1株当たり純資産(BPS)の紛らわしさ    【1株当たり情報】

先日、1株当たり純資産の計算式 について改めて考える機会があった。 改めて考えると、確かに名前と中身がミスマッチというか、 紛らわしさを感じた。 【1株当たり純資産の計算式】 1株当たり純資産(BPS=Book Value per Share)というと以下の計算式を…

フローとストックの関係 【両者の連続性】

これまでも度々、書こうかなと思いつつも、 今更感に苛まれて書かずにいたが、やはり書いておこう。 フローとストックの関係 について そんなこと当然知っているよと言う人は読み飛ばしてもらいたい。 個人的には、フローとストックを殊更に勉強した記憶はな…

賞味期限間近の返品調整引当金について思う・・・

返品調整引当金の存在はもちろん知ってはいたが、担当企業の業種からかこれまで実務でそれほど関りは無かった。 先日、たまたま返品調整引当金の会計処理を確認して、改めて、その ユニークさに目を奪われた(笑) 返品調整引当金の概要についてはこちらを参照…

現金預金は運転資本なのか? 【運転資本解説 補足】

前回、運転資本について書いた。 今さら感もあったのだが、意外に多く質問があった。 ワードの知名度に反して、意外に理解が難しい概念なのかもしれない。 その中でも多かったのが、 現金預金は運転資本なのか? というものだ。 前回の設例では、設定を簡単…

運転資本って買掛金の金額とは違うの? 【運転資本の解説】

令和時代が幕を開けてから早いもので1週間、 最長10連休という長いGWもようやく終わり、 世の中は、通常モードへ気持ちの切り替えをしつつある状況だろうか。 令和という新しい時代に対する抱負を新たにした人も多いだろう。 当事務所ブログも令和に因んだ話…

99%減資と100%減資の違い

先日、別のコラムで減資について書いた。 https://globis.jp/article/6974 それ以前に、資本金、増資について書いたので、これはもう減資について 書かないと収まりがつかなくなったということもある・・・ ところで、減資、特に減資と株式の関係について、 …

伊藤忠・デサント 40%TOBの意味  【会計士のつぶやき】

maonline.jp 今回が事務所ブログ200回目の投稿。 かれこれ4年、早いなあ(遠い目)・・・ 今回は、200回記念ということで(?)、 伊藤忠のデサントに対するTOBの意味 について思うところを書いてみたい。 伊藤忠のデサントの持ち株比率は約30%。 それなりの…

セブンイレブンの24時間営業の是非     【会計士のつぶやき】

www.nikkei.com セブンイレブンの24時間営業が社会問題となっている。 フランチャイズ(FC)加盟店のオーナーが、本部に営業時間の短縮を求めているが、 これは高騰する人件費を抑制するため、自ら度重なる深夜業務に疲弊してのことだ。 セブンイレブン本部で…

上場株式の時価変動の決算数値への影響 【バフェット氏のボヤキ】

https://www.nikkei.com/paper/related-article/?b=20190226&c=DM1&d=0&nbm=DGKKZO41713430V20C19A2EE9000&ng=DGKKZO41713430V20C19A2EE9001&ue=DEE9000 『保有株評価損で赤字 10~12月、米株安が直撃』 (日経朝刊より 2/26/2019) ついに来た!! と言う感…

未だ判然としない一括計上された92億円の根拠 【日産の例】

www.youtube.com 日産の19年3月期第3Qの決算発表動画。 以前から報じられていたが、日産は過年度に過小計上されていたとされるゴーン氏に対する報酬等をこの第3Qに一括費用処理した。 その額ざっと92億円。 普通の会社であれば、過年度遡及修正になりそう…

無形資産の割合だけで評価しちゃって良いの? 

www.nikkei.com 1/23/2019の日経朝刊にこんな記事が記載された。 収益性、効率性(資本の効率性)、事業構造、無形資産と論点が飛び散りまくりで散漫な様相・・・ もう少し論点絞った方が良いのになあ、と思いつつ、要するにあれこれ引き合いに出して、 欧米…

ドモホルンリンクルのCMに思う・・・ 【仕損品の会計処理】

www.youtube.com 再春館製薬所のドモホルンリンクルのCMが物議を醸しているようだ(強引)。 問題となっているのは現在放送されている 「お試しセットで試されるもの」篇だ (再春館製薬所のウエブサイトでは既にオンエアCMから除外されているよう・・・)。…

監査法人さん、出番ですよ!!

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20181227&ng=DGKKZO39422430W8A221C1M10800 しつこいようだが、またしてもゴーン氏の続報。 だって、未だにこんな記事が掲載されるし・・・ 『カルロス・ゴーン元会長が有価証券報告書に記載しなかったとして問題に…

役員報酬開示と財務諸表の関係【日産ゴーン氏/続報】

www.nikkei.com 『日産自動車はカルロス・ゴーン元会長と同社が役員報酬について有価証券報告書に虚偽の記載をした罪で起訴されたことを受け、記載されていなかった役員報酬に絡む費用を2019年3月期決算で一括処理する方針だ。正しい決算を作成するための社…

日産ゴーン氏の役員報酬虚偽記載報道で疑問に思うこと

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20181126&ng=DGKKZO38164790V21C18A1CC1000 『日産自動車のカルロス・ゴーン元会長(64)の報酬過少記載事件で、ゴーン元会長が年約10億円の報酬受け取りを退任後などに先送りし、この分を有価証券報告書に記載して…

RIZAPの下方修正は何が問題なのか!?【割安購入益って何?】

www.nikkei.com RIZAP株式が連日のストップ安265円(2018/11/16時点)・・・ 先日の19年3月期第2Qの決算発表を受けての株式市場の反応だ。 RIZAP株式は昨年、17年11/24に最高値1,545円を付けて以来ほぼ一貫して下落し、 ついに今年度の最安値となった。 (追…

会計ルールが営業スタイルを変える? 【不思議系記事】

www.nikkei.com 『「新ルールの導入で現場の営業スタイルが変わった」。国際会計基準(IFRS)採用の花王の担当者は目を見張る。』 花王の担当者は新ルール導入の効果に目を見張ったらしが、 僕はこの記事に目を見張ってしまった・・・ ウソやろ~ なるほど、…

日本企業は本当に『見る目』が無いのか!? 

www.nikkei.com 本庶先生、ノーベル賞おめでとうございます! いやー、めでたい。 月並みだけど、やはり日本人として誇らしく思える瞬間。 ということで、本庶先生のノーベル賞受賞を期しての投稿(笑) 『日本企業は「見る目」がない――。2018年のノーベル生…

上場か成長か、それが問題だ・・・

www.nikkei.com 『起業家のゴールといわれてきた新規株式公開(IPO)。だが上場を追わないスタートアップが日本でも広がってきた。煩わしい上場審査に気を取られている間に、成長のチャンスを失うのは嫌だ。こんな起業家の思いが起点だが、空前のカネ余り…

のれんの償却論議 日本基準に軍配か!? 【ボヤキ系記事】

www.nikkei.com 『国際会計基準(IFRS)を策定する国際会計基準審議会(IASB)が、企業買収を巡る会計処理の見直しに着手したことが明らかになった。買収代金のうち相手企業の純資産を超えて支払った「のれん」と呼ぶ部分について、費用計上義務付けの議論を…

だったら、AIに会計監査を代わってもらえば?

www.nikkei.com 『大手監査法人で人工知能(AI)を活用した会計監査が広がっている。監査法人トーマツは財務情報などを自動分析するAIシステムの分析件数を2割増やす。EY新日本監査法人も会計の異常値を検出するシステムを導入した。大企業の会計不…

大塚家具のGC注記の本当の理由とは!?

www.nikkei.com 8/14に大塚家具が開示した2018年1~6月期の決算短信に「継続企業の前提に関する注記(ゴーイングコンサーン)」が記載された。ゴーイングコンサーン(GC)注記については、こちら☟に記載しているので参考にしてほしい。 globis.jp 備忘録と…

四半期情報開示は不要なのか?

r.nikkei.com 少し前になるが、日経に『四半期開示は不要か?』と言う記事があった。 四半期情報の開示(四半期報告制度)は、2008年4月1日開始事業年度から義務化された。対象は上場会社等。つまり、上場会社はマスト。非上場会社でも有価証券報告書を提出…

在庫評価益って何だ?(再び) 【昭和シェル石油の例】

先日、別件でこちらのコラムを書いた☟ 在庫評価益って計上しても良いの? | GLOBIS 知見録 在庫評価益の概要についてだが、こちらではもう少し突っ込んでみたいと思う。 このテーマについては過去数度書いているので既読の方もいると思うが、 まとめというこ…

MRJ 消えた4,000億円の行方を追え!? 【三菱重工の例】

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20180620&ng=DGKKZO31979490Z10C18A6EA1000 6/20付日経朝刊の記事。 あ~、ついにMRJも減損か・・・ と思って読むと、何と 『損失なしで資産減額』 とのこと。 記事を読んでなるほど、そういうことね。 でも、この…

粉飾分析官は機能するのか?

www.nikkei.com 少し前の記事(日経)になるが、会計評論家の細野氏に関する興味深い記事。 『東芝や富士フイルムホールディングスなど、企業の会計不祥事が後を絶たない。背景には会社に雇われている監査法人が、顧客である企業に強い姿勢で臨めない構造上…