溝口公認会計士事務所ブログ

京都在住、大阪を中心に活動している公認会計士です。会計監査、内部監査代行、内部統制の構築・改善業務、IPO支援業務、原価計算制度構築・改善業務、企業価値算定業務等のコンサルティング業務を中心に活動する傍ら、グロービス経営大学院大学でアカウンティングの講師もしています。日頃の業務の中で気づいたことをブログに書いていきます。【保有資格】公認会計士(CPA)、公認内部監査人(CIA)、証券アナリスト協会検定会員(CMA)、地方監査会計技能士(CIPFA)、(元)公認情報システム監査人(CISA) 

特別損失に対するもう1つの見方

3月決算会社の決算発表シーズン真っただ中、

『固定資産の減損により純利益50%減』 

『子会社ののれんの減損100億円計上』

事業撤退損失により純利益一転赤字』

といった報道を耳にしたこともあるのではないか?


これらは特別損失として会計処理されるのが通常であるが、皆さんはこのような特別損失による業績悪化のニュースをどのように受け止めるだろうか?


『一過性のものだから来期は業績は好転するのでは?』

『早めに膿を取り除いたのだから良かった』 

『会社の収益性を示す経常利益はステイブルなので問題ない』

と将来に対してむしろ好意的に受け止める向きもあるので、ホントにそうなのか?と苦言を呈したい。


もちろん、ダメとわかっているものをズルズルと先延ばしするよりはサッサと片をつけた方が良い。

しかし、これらは経営者の過去の意思決定の誤りであることを忘れてはいけない。誤りを糾弾しろというのではない。問題は、何故間違ったのか?の総括がなされたのかどうかだと思うのだ。


拙い経験による私見だが、この点、日本企業は臭いものには蓋をするのか、腫れ物に触るのか、寝た子を起こしたくないのか、どうかは分からないが、終わった事として『水に流す』傾向があるように思う。


何故、どういう状況でその意思決定をしたのか、その後どんな環境変化があり意思決定に狂いが生じたのか、そして同じ誤ちを犯さないためにどうするのか、をしっかりと総括しているのかが、疑問なところがあり、ホントに一過性の損失なのか、近い将来また発生するのではないかと訝ってしまう。


株主の皆さんには、会社の将来のためにも、バラ色の事業計画に安安と水に流さずに経営陣にしっかりと説明を求めていただきたいと思う。