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溝口公認会計士事務所ブログ

京都在住、大阪で活動している公認会計士です。会計監査、内部監査代行、内部統制の構築・改善業務、IPO支援業務、原価計算制度構築・改善業務、企業価値算定業務等のコンサルティング業務を中心に活動する傍ら、グロービス経営大学院大学でアカウンティングの講師もしています。日頃の業務の中で気づいたことをブログに書いていきます。【保有資格】公認会計士(CPA)、公認内部監査人(CIA)、証券アナリスト協会検定会員(CMA)、地方監査会計技能士(CIPFA)、(元)公認情報システム監査人(CISA) 

ディスクロージャー優良企業選定結果(平成26年度)公表

10/7/14 日経朝刊より

情報開示優良企業を選定』

http://www.nikkei.com/paper/article/?ng=DGKDZO78059590W4A001C1DTA000

 

日本証券アナリスト協会は6日、2014年度の「ディスクロージャー優良企業選定」の結果を発表した。

社会での認知度はいか程かとの思うが、株式市場におけるIR重視の姿勢は外国人投資家の日本市場における存在感と共に年々高まっているように思う。

 

ディスクロージャー優良企業選定』は、日本証券アナリスト協会ディスクローズ研究会が、平成7年度から企業情報開示の促進・向上を目的として年次でディスクロージャー優良企業を選定、表彰している。この度、平成26年度(第20回)の選定結果が公表された。

 

対象となる会社は、原則として東証一部銘柄から時価総額を基準として、

建設・住宅・不動産、食品、化学・繊維、医薬品、石油・鉱業、鉄鋼・非鉄金属、機械、電気・精密機器、自動車・同部品・タイヤ、電力・ガス、運輸、通信・インターネット、商社、小売業、銀行、コンピュータソフトの16業種から合計251社を対象としている。

また、別途新興市場銘柄と個人投資家向け情報提供も評価対象となる。

 

評価基準は、各業種共通項目として

1.経営陣のIR姿勢、IR部門の機能、IRの基本スタンス

2.説明会、インタビュー、説明資料等における開示

3.フェアー・ディスクロージャー

4.コーポレート・ガバナンスに関連する情報の開示

5.各業種の状況に即した自主的な情報開示

の5分野について、各専門部会の証券アナリスト(延521名)が具体的評価項目、配点を設定し、合計100点満点で採点した。

 

評価の中心は1.経営陣のIR姿勢、IR部門の機能、IRの基本スタンス、2.説明会、インタビュー、説明資料等における開示であり、業種に関わらずこの2項目でお概ね6~7割であり、評価項目も10個以上で具体的(特に説明会、説明資料等における開示項目)なものが多い。中でも経営トップのIR姿勢は最重視されており配点も相対的に高くなっている。

IRを重視している企業はその点を心得ており、総じてこれら2項目については(特に上位にランクされる企業は)高得点を獲得している。

現在のIR,ディスクロージャーというと、殊この2項目(プラス、フェアディスクロージャー)が中心的課題と市場は認識しているようだ。

今回で12回連続業種別優良企業表彰されたアサヒグループホールディングスがも積極的な市場との対話の効果が時価総額でキリンを逆転にも表れているようだ。

「機関投資家の責務」に日本版 企業との対話手探り :日本経済新聞

 

一方で、4.コーポレート・ガバナンスに関連する情報の開示、5.各業種の状況に即した自主的な情報開示については、例年に引き続き低水準の評価とのこと。

これらの項目は、総じて配点も低く評価項目も少ない。また、コーポレート・ガバナンスについては評価項目も、資本政策、配当政策、目標とする経営指標(が明確か)についての合理的な説明が中心であり、これってコーポレート・ガバナンス(企業統治)なのかなあ?と思う。

企業のガバナンスについては、粉飾決算や一部の取締役の暴走、あるいは従業員不正といった企業不祥事に対して社外役員の強化なども注目されているのであれば、もっと評価を充実させても良いのではないかと思う。

何か起こってからでは、せっかく経営トップがIRに積極的で開示資料や説明が充実していても遅いですからね。

 

参考資料:

https://www.saa.or.jp/disclosure/pdf/disclosure_26.pdf

ディスクロージャー : 証券アナリストによるディスクロージャー優良企業選定 | 日本証券アナリスト協会